水中生物の生活は、私たち陸上で暮らす人間にとって好奇心をわかせる身近な異世界であり、
また魚類は食料としても珍重され、それを生かしていつでも好きなときに食料として供給できること、
食事が生物にとって大切な要素であるとともに、新鮮な魚を新鮮なまま生かすことに古くから関心が持たれていました。
閉鎖環境あるいは人口環境の中で魚を飼うことは、歴史的に深い起源を持っています。
古代のシュメール人は、食料として池で捕まえた魚を飼い、中国では、フナを交配させ、
金魚等を生み出したことが2000年以上前に始まったと言われています。
また中国の宋王朝中には、金魚が屋内に持ち込まれ、大きな陶器の中でそれらを楽しむ事が行われました。
長い歴史をみると、室内に置いた透明な水槽の中に魚を囲って鑑賞するために設計されたアクアリウムの概念が出現したのは、
最近の事ですがこのアイディアが現れた正確な日付は解っていません。
少なくとも18世紀に、スイスの博物学者がヒドラという生物を実験用の円筒状のガラス容器で中で飼ったといった頃まで遡ります。
アクアリウムで魚を飼う事が英国で最初にポピュラーな趣味になるのは、1851年のロンドン万国博覧会で展示された、
鉄の枠組みを持つ華麗なアクアリウムが登場してからです。
日本では1960〜1970年頃から熱帯魚飼育に関心を持つ人が自然環境を再現する事に腐心したほか、
1980年後半にテレビ等でインテリアとして登場し、観賞魚の愛好者を増やしました。
世界的にみると、ヨーロッパ、アジア、北アメリカで最も強い支持を得ており、
アメリカのアクアリウム保持者のかなりの割合が2つ以上の水槽を保持しています。
アクアリウム(1876年フィラデルフィア万博) |
アクアリウム(1876年フィラデルフィア万博) |
トロカデロ水族館(1878年パリ万博) |
※上記写真は国会図書館に許可を頂いて掲載しております。 |
水槽の中で自由に動く観賞魚は見ているだけで、
一般的に「癒される」と言われています。
きれいな水槽は見ているだけ心がなごみ、
落ち着き、日々のストレスから解放されます。
実は「観賞魚と癒しの関係性」は科学的にも実証されており、
さらには脳科学の視点からも研究が進められ
注目されている分野でもあります。
現代社会の問題点として「ストレス」があげられます。
これらは普段の私生活から切っても切れない存在になっています。
私生活に「癒し」を提供できるのが観賞魚であるといえます。
※参考ホームページ GEX株式会社様
観賞魚には「人を癒す効果」があります。
http://www.gex-fp.co.jp/fish/healing/labo.html
人工的に作られた水槽のなかで、自然な光景を演出するのは難しい物です。 数ある観賞魚の演出の中で「ネイチャーアクアリウム」という物があります。 これは水槽を一つの生態系として表現し、自然界の循環を演出しております。
自論ではございますが、アクアリウムには秘めた可能性がまだまだあると考えられます。
それは光と水とが織り成す一瞬が貴重な演出であり、同じ演出は2度訪れません。
水の揺らめき、反射する光のハーモニー、生物の躍動、
それは神秘的であり綺麗であり、癒され、感動します。演出は時には生命を生み出し拍車をかけます。
お客様にその一時をお届けする事が私の使命です。
最高の演出の先には想像のつかない可能性があり、お客様とともに創造していける物だと信じています。
これは設置する際に良く「絵画」と「綺麗な水槽」は一緒なのでは?という声を頂きます。
どちらも芸術性が高く、人に感動を与えます。もちろん芸術品から「癒し」も提供できるでしょう。
しかし大きな違いがあります。それは水槽の中の「魚」です。
「エサをもらえるのでは?」「警戒して」色んな刺激が絡み合い、近寄ってきた人にたいして何らかの反応を示します。
果たして絵画の中身は近寄ってきた人に反応するでしょうか?
そこが美術品との大きな違いであり、反応があるから老若男女全ての人に癒しが提供できるのです。
※水槽の設置方法・飼育方法によっては全てこうなるとは限りません。